2011年1月30日日曜日

2012



監督:ローランド・エメリッヒ


結構宣伝もしてたし、知っている人も多いんじゃないかと思います。


マヤ文明が予言した世界の終焉は2012年12月21日といわれています(言われているのは事実ですが、本当にそうなるのかは誰にも分かりません)。まさにそれをテーマにした映画。


想像を絶する天変地異から、主人公はいかにして逃げ延び、明日を生きられるかという物語。それだけです。正直、主人公がだれであってもあんまり関係ないです(ちょっと関係あるけど)。誰であっても運さえ良けりゃ、どうにかなるよと言うことを言いたいのでしょうか、この映画は。





この監督、よく調べたらインデペンデンス・デイもやってるんですね。どことなく似ている気がします。



パニック映画では、毎度のことながら、主人公が奇跡的にピンチをくぐり抜けて最終的に助かるといったストーリーが基本。これも例外ではないです。「こんなの無理だろw」的なピンチもまさに映画のごとくくぐり抜ける。そういうパニック映画はもちろんドキドキハラハラはあるんですが、そればっかりだといわゆる「面白味」にかけます。ここで言う「面白味」は、パニック映画独特の、「人類の存亡、人間の極限状態のときに、人間の取る行動」はどういう物だろうかをストーリーとして自然で、且つ哲学として興味深く表現できているかのことです。
なんか、実験を楽しみする研究者の心理に近いんですが、つまりはそういうことです。



私はよくパニック映画を見る質ですが、まさにその「面白味」と「ドキドキハラハラの緊迫感」のバランスが良い作品を探すのが目的です。今まで見たパニック映画でさっと思いつくのは、

なぜかむっちゃ下にありますが、とりあえずのパニック映画の適当な一覧表にしてみました。








































映画名
面白味:緊迫感
詳細
インデペンデンス・デイ
3:7
ウィル・スミス出演。ある日突然宇宙人が地球をせめてくるお話。アクション性が高く、ハラハラ感とアドレナリン放出重視。
戦闘機や爆弾のドンパチがメインで、人間心理やどう状況の打開策を吟味するやりとりは薄く見える。
デイアフタートゥモロー
7:3
これまたローランドさんの映画でした。地球温暖化で氷河期到来、ニューヨークは雪原と化し、どうする人類というお話。
常に人の集団心理と宗教観、災害時の教訓、打開策探す行動心理を中心に描いている。アクション性はほとんどない。そして物語の終わりが腑に落ちない(私は)。
ザ・コア
6:4
地上波でも何度か見かけました。なので知名度はまあまああるんじゃないかと。地球のコア(核)が停止して全地球生物の危機が訪れることが突然判明し、秘密裏にアメリカ政府などがコア修復プロジェクトに乗り出す話。
人間が取るべきだろう行動を表現するとともに、様々な打開手段を模索する研究者のプロジェクトでの行動に注目が及ぶ。バランスはかなりいいが、やっぱりアメリカ映画。ラストはお決まりです。
アルマゲドン
5:5
知名度では1、2を争うヒット作。ブルース・ウィルス主演。こないだ知ったけどレンタルDVDで貸出数(2010年までの累積)NO.1タイトルなんですね。
説明不要ですが、地球に落ちてくる隕石に宇宙船で爆弾を仕掛ける話。極限状態の宇宙飛行士の心理や行動の面白味と、様々な困難を乗り越える緊迫感のバランスがとても良いです。バランスとヒットって関係するんでしょうか?
ミスト
9:1
一風変わって、超マイナー作品。原作者はあのスタンド・バイ・ミーを書いた人。よくある休日にスーパーマーケットに出かけた主人公だが、突然原因不明の霧が辺りを覆い、スーパーの中がパニック状態に陥るという物。
はっきり言ってグラフィックは安っぽい。人が死ぬシーンはあっても、臨場感が伴わずいまいち緊迫感にかける。それより集団心理を極限まで追求(これほど追求した映画も珍しい)して、人類社会の縮小図まで表現した作品。だが、バランスは酷く悪い。
2012
2:8
そしてこの作品。グラフィックはかなりすごい。そして、インデペンデンスデイにも似た緊迫感がある。しかし、戦争物ではないので、ドンパチはほとんどなし。いかに主人公がピンチを切り抜けていくかに尽きる。
正直、起こっていることは天変地異の強烈版で、その苦難さが想像に足るので、そんな状況の打開の仕方は無理だろ、と言いたくなる。UFO襲来なら何が起こってもおもしろいよね、ですむけど。その辺結構忠実に再現したらおもしろくなったと思う。基本的に主人公の運が良すぎる作品。


要は、どんなパニックでも乗り越えた、超運がいい主人公のお話。
グラフィック自体は素晴らしく、さすがと言った所だが、主人公の運の良さには待ったをかけたくなるほど。もう少し、知恵を絞って、「非力な人間ながらこの位のことまで頑張りました」的なことを表現して欲しかった。私がそういうパニック映画がいいというわけではなく、単にそういう極限心理の表現が乏しすぎるということ。



逆にこ運のよさは必見かもね。
つまらなくても文句言わないでね。




興味があればアマゾンの評価とも照らし合わせて。















ストーリー★★☆☆☆
グラフィック★★★★★
ハラハラ度★★★★☆
総合★★★☆☆